《アメリカ》2020年7月30日発売『ワスプ』①
『ワスプ』①
発売日:2020年7月30日(木)
作:ジェレミー・ウィットレー
画:グリヒル
訳:ャスダ・シゲル、御代しおり
発行:ヴィレッジブックス
原書:Marvel
理系女子マンガということで読んでみたらとても面白い作品でした!
本編もさることながら、最後につけられた実際の女性科学者たちを紹介するAgent of G.I.R.L.がとても楽しく読める。
主人公のナディアは双極性障害で仲間が傷ついたショックから躁状態になり仲間と争うシーンがとてもリアル。
最後のAgent of G.I.R.Lには心理学の研究者も登場し、躁状態になったナディアの心理状態や同じ障害を抱える人へのアドバイスも書かれているのがとてもいい。
コミックで心の病やセラピーを描くことについても、メンタルヘルスによくないことがヒーローにとって気高い行為と描かれること、ヴィランの生い立ちに心の問題を据えることで精神疾患に向き合う人が恐ろしい存在という誤解を与えるといった問題点にも触れている。
一方、正しく描くことで多くの人に光を与えることができるとも述べておられて、これってさいきんよく聞くグラフィックメディスンの考え方だなぁ、と。
『ワスプ』もほんとうによく考えられて作られています。
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