【終了】2019年12月7日(土)15日(日)20日(金)サブリナ読書会!

サブリナ読書会にご参加くださった方、ありがとうございました!

中東生まれの不思議なロシア菓子ハルヴァなどなどお菓子をつまみお茶しながらのサブリナトーク!

このコマが不気味、これはどういう意味だったの?と思いつくままざっくばらんなトークで盛りあがりました!

正直、情報過多のわりに説明が少なく、作者の意図は果たしてどこにあるのか、という問いに対しての明確な答えは出ませんでしたが、以下のようなご意見や感想が出ました!
(ネタバレです!!)

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・テディが聞いているラジオ番組は、テディの心理状態を反映した妄想ではないか。
・p143でラジオの内容が天気や交通情報になる。ここからテディの精神状態が回復に向かっている。
・テディの精神状態が回復に向かった原因は何か?
 その直前テディはカルヴィンを疑っていたが、カルヴィンが食料を置いて行ったことが警戒を解く鍵になった?
・ラジオの終末思想に影響されていたテディが、カルヴィンの準備(ガスマスクや食料備蓄)を見て正気になった?
・アフター6ジャンクションで矢部太郎さんはp143の一コマ目にUFOのような点があると言っていた。何か関係があるのか?
・テディがカルヴィンの娘シシの絵本を読むシーンがあるが、これもテディの精神状態を反映している。
 p55では、パッと見に雑然としているのに加えて、頭を引っ張ったり、水槽が壊れたり、幽霊が出てきたり、ボールをぶつけたりといった破壊的なイラストになっている。
 p148-149では、左上のイラストはみんなが仲良く遊んでいる。左下のアルファベット、右上の間違い探しの意味はわからないが、右下の動物のイラストで肉食獣のライオントラとネズミリスが仲良くしている。
・最終ページでサンドラは、サブリナと約束した自転車旅行に出かけており、精神の回復と希望の持てるエンディングになっている。
・問題はカルヴィン。
・たびたび出てくるメンタルヘルス調査の票は、カルヴィンの精神状態を表している。
 しかし、p117で、カルヴィンはテディとの共同生活で早退するほど精神状態が悪化しているにもかかわらず、「私生活のなかで勤務に影響を与えているものはありますか?」の問いに「いいえ」と答えている。単に上司に追及されたくないからとも考えられるが、このメンタルヘルス調査の回答を鵜呑みにしていいものか。
・カルヴィンは、高校卒業以来会っていなかったテディに甲斐甲斐しく世話をする一方、娘へのクリスマスプレゼントはいい加減にするなど家族への対応が杜撰。バランスが悪い。
・カルヴィンはガスマスクをなぜ隠した?
・カルヴィンの同僚コナーが怖い。
・p182〜 冗談と言っているが、カルヴィンに執拗にメールを送ってくるジェイソン・リッチモンドのメール内容とリンクしているようにも思える?コナー=ジェイソン?
・その後のカルヴィンのメンタルヘルス調査(p187)で、気分最高、ステレス最低と回答しているが、本心?コナーの冗談という言葉で一気にストレスが急降下したから?
・p192 9コマ目のコナーが怖い。
・p196 7コマ目。ジェリービーンズ?薬じゃないよね?
・p68、p194の1コマ目。多分ストーリーとは関係ない気もするが、異様に情報量が多くて気になる。

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文字による説明や表情などの視覚情報が最小限に抑えられた『サブリナ』!
すごい(けどよくわからない…!)作品ではありますが、読書会でいろいろお話しさせてもらって、新たな気づきや謎も増えた気がします!

再度読書会をやってもいいなぁと思いました!

ニック・ドルナソの傑作『サブリナ』の読書会を開催します!

以下の3日程で開催します。
各回、2名様以上で実施予定です。(店主と2人サシでよければ1名でもやります)

12月7日(土)19:00〜21:00
12月15日(日)12:00〜14:00
12月20日(金)19:00〜21:00

参加費は1200円。
コーヒー紅茶いずれか一杯と何かお茶菓子をつくります!

せっかくなのでそれぞれの回で出た意見や感想を共有できたらなぁと思っています!

参加ご希望者は、SNSのDMもしくはお電話、直接などなど、店主にお知らせください!
みなさまの参加をお待ちしております!

ブッカー賞ノミネートの異色のグラフィックノベル『サブリナ』!

サブリナという名の1人の女性が失踪した。
サブリナの恋人は友人の家に転がり込み、失意のまま空虚な日々を過ごしているが、ある衝撃的な映像テープが新聞社に送られてくる。
映像は瞬く間にSNS上に拡散され、さまざまな噂や憶測が飛び交い、サブリナの恋人と友人、そしてサブリナの妹を巻き込んでいく……。
現代のネット社会の闇を突いた衝撃的内容を、敢えてシンプルな描線のみを用いて描くことで、この物語に言いようにない不気味さを加えた話題作!

書肆喫茶mori~海外コミックスのブックカフェ

大阪・谷町六丁目にある、日本では数少ない海外コミックスのブックカフェです。 日本語訳されたバンド・デシネ(フランス語圏のマンガ)やグラフィックノベルなどを取り揃えています。 美しい色彩、斬新なビジュアル・デザイン、多様な文化にもとづくストーリー……日本のマンガとは一味違った海外コミックスの世界に触れてみませんか。

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